外資系企業で10年働いて見えてきた “沖縄の宝”

(新里)
それでは早速ご紹介したいと思います。オキコム
常務取締役の小渡晋治様です。ご自身の方から自己紹介をお願いします。

(小渡)
宜しくお願いします。

生まれのところから話すと、那覇生まれで県内で高校までいきました。それで大学から東京に出ました。

大学では金融のゼミに入りまして、当時流行っていた投資銀行マンにトライしてみようということで2005年からメリルリンチ日本証券というアメリカの会社に勤めてました。

そんな中で2008年のリーマンショックとそれに続くギリシャショックによって世界の経済動向がダイナミックに変わっていきました。

外資系ということもありフロアの3分の1くらいの人がいなくなるっていうのも目の当たりにしました。そうやって人がどんどん減っていくのもなかなか出来ない経験でしたね。

人材も優秀な人がたくさんいて、銀行の頭取コースみたいな海外に留学して帰ってきて外資系に横取りされるみたいな、そういう組織でした。

 

その中で良かったなと思うのが、周りの人間が優秀すぎて自分の能力が一番低いので、まだまだだなーっていう状況がずっと10年間続きました。

10年やるとだいぶやりきった感も出てきましたね。外資系ということで部署移動もなかったので。

それで30代前半に入った時にせっかく東京まで出てきたので海外に行ってみようということで、結婚してちょうど妻が妊娠したタイミングだったんですが会社も辞めて自分の自費でシンガポールの経営大学ということころに留学して経営を学んでいました。

そんな時に父に帰って来いという声がかかりまして、沖縄に帰ってきました。

やはり物事はタイミングってものがあるんだと思ったので、父のタイミングや自分のタイミングを考えるといいタイミングで沖縄に帰ってくることができたかなと思ってます。

父はオキコムという会社を1980年から創業してまして、そのうち事業承継という雰囲気はあったんですけど、それまで「継いで欲しい」などということも言われたこともなくて、兄弟が自分含め3人いるので誰かが継ぐだろうというそういう感覚でした。

ただ仏壇は継がないといけないなとは思っていたので、それで2017年に沖縄に戻ってきました。

せっかく父が頑張って会社やってますので、そこに入らせていただいていわゆる事業承継という形で取締役として入らせていただいて、今3年目になります。

 

 

外資系企業から父が創業したオキコムへ

 

(新里)
オキコムさんってどういう会社なんですか?

(小渡)
県内で40年間やってるIT企業でして、オリベッティというイタリアのシステム会社さんが全身で1980年のタイミングでその会社が撤退するというタイミングで父が創業しました。

今は土木建設業メインのシステム、ITソリューションの提供だったり、自治体さん向けに地図を活用したGISを提供してます。

また40年やってて80人くらいの規模がありますので、システム開発の部分で貢献したりいわゆるシステムインテグレーションを案内するようなサーバーだったりネットワークの構築だったりというものを提供しております。

私自身は2017年に帰ってきて新規事業企画部の方で新しいことを始める部署を立ち上げております。

 

戻ってきて一番最初にやったことは会社のブランディングの部分ですね。ホームページを変えたりロゴを作ったりという取り組みをしました。

あとは中小企業あるあるで人事評価制度などもシステムを導入して誰が見てもわかりやすい風に会社の方を変えて行ったりということをしてます。

新規事業企画部の方では人が15名おりましてやってる仕事も、最初はLED照明の設置工事とか防犯カメラとか。

メインでやってるのはドローンを活用した土木現場の測量をやったり最近私がけっこう時間を使っているのが琉球紅型です。

それともう1個名刺がございまして、それが中小企業基盤整備機構という名前で、そちらは経済産業省系の外郭団体で中小企業支援あっている組織です。

そこの国際支援アドバイザーということで、昨年の2018年からやらせていただいております。

沖縄県でも機構のアドバイザーが1人ということで沖縄県全体の中小企業さんで海外に展開しようとしてる企業さんと一緒にアドバイスをさせていただいているという形ですね。

(新里)
オキコムさんって40年なので老舗になると思うんですが、お話を聞いてるとベンチャー企業みたいに色々挑戦されてますよね。

沖縄にいると身近すぎて気づけない部分もたくさんありますから、東京や海外にいた小渡さんだからこそ気づく事があったのかもしれないですね。

都心部には負けない沖縄の宝

(小渡)
沖縄は高校ぶりに帰ってきてまだ2~3年なので、まだまだ沖縄が宝の山のように見えますね。

(新里)
どの辺が宝の山だと思いますか?

(小渡)
例えば沖縄県でAIやヘルスケアやナノテクノロジーなどで東京などと競争したら負けるかなとは思います。

資本の問題も人的な問題もありますし、英語の普及という観点でもやはり東京とかにはなかなか勝てないですよね。

でも一方で、沖縄には琉球王国時代から続いてる歴史と文化がありまして、経済産業省が認定している伝統的工芸品の品目数でいうと全国で2番目に多いんですよね。

以外に知られていないんですが、1番目が東京と京都が1位タイでその次に続くのが沖縄なんです。

伝統的工芸品の定義って100年以上続いているというものです。

そういうものって過去に遡って作ることはできないし真似もできない部分なので、ここで勝負するなら勝てるんじゃないかと思います。

そういった沖縄が持ってる地域資源や沖縄で頑張ってる会社さんと一緒に会社の方ではやらせてもらっています。

 

 

琉球王朝の歴史を活用した付加価値

(小渡)
これは伝統工芸あるあるなんでけど、なかなか職人さんが忙しいわりに食っていけないという状況がありまして。

紅型組合の方で特別顧問をさせてもらってるんですけど、今年の4月から一般社団法人で琉球紅型普及伝承コンソーシアムというのを立ち上げました。

工房さんが作ってきた知的財産を活用して企業さんに活用してもらって収益源を作ってもらおうというプロジェクトで、県の支援を頂きながら進めております。

沖縄に帰ってきて空港を見ると紅型を使ったお土産品はたくさんあるんですけど、価格帯が1,000円未満のものが多いんですよね。

1,000円未満のお土産って利益率も低いので扱いが雑になっちゃうんですよね。

紅型ってやっぱり沖縄っぽさがあるので、小売業者さんたちが沖縄っぽさを出すために紅型の布っていうのを市場で安く買ってきてテーブルに巻いてサータアンダギーを売ったりするんですけど。

実際に紅型の歴史を300年〜400年守ってきた人からすると、Googleに溢れてる古典柄を使うよりもきちっとしたストーリーを持ってるプロの職人さんたちもたくさんいらっしゃるので、沖縄の工芸を応援するとか。

 

沖縄の工芸をもっと応援するとか、300年、400年の琉球王朝の歴史とか重みを活用して商品開発をするとかすれば付加価値のあるものを作れるんじゃないかと思ってます。

沖縄県は観光産業の規模が7,000億、8,000億という規模感です。

だいたい旅行者が1日に使うお金が2〜3万っていう金額感で、実はハワイと変わらないんですよね。

ただ、ハワイの場合は1週間以上滞在するけど沖縄だと2泊3日とかですよね。

それでハワイは1.9兆円規模、沖縄はその半分くらいという現状がありまして。

でもお客さんがアジアである以上、(地理的にアクセスしやすいので)これを一気に1週間にっていうのは難しい。

そういった中でもっといい体験とかいいものを購入していただいて沖縄の観光産業を大きくするとかですね。

トレンドとしてあり物を活用するっていう部分は非常に大きいのかなと思ってます。

 

SDGsっていう言葉も去年今年くらいからいろんなところでいろんな会社さんが使ってると思いますが、そういったグローバルトレンドをどう抑えてこれをビジネスにどう落とし込むかっていう視点が大事かなと。

今後5〜10年、もしくはそれよりも早く取り組まないと物が売れないとか支持されないとか企業のブランディングが上がらないとかって問題も起こり得るのかなと思っております。

沖縄の伝統工芸をきちっと使って、当然いいものを作る。

そして彼らの持ってるいいものを使っていいものを作ってお互いも設けましょうという価値を競争するっていうのを紅型を活用してできればなと。

 

身近そうで身近ではない本物の紅型

(小渡)
紅型って実は身近そうで身近ではないんですよね。

なぜかというと、紅型の生産は9割以上は帯着物になっているので、沖縄の人はあまり着ないですよね。

作ると京都を拠点に全奥に広がるので、実際にいい紅型を我々が気軽に見れる場所も着れる場もしょなんですよね。

で、それを提供する場所を作りたいなという事でコンソーシアムの方で企画してるイベントがありまして。

10月12日に那覇のハイアットリージェンシーさんのラウンジをお借りさせていただいて、泡盛界で有名な比嘉さんと300年続く城間紅型工房さんと知念南研究所さんの3名をお呼びしてイベントを行います。

泡盛の楽しみ方って水割りとかソーダ割りとかと違う世界観があって、比嘉さんの話とか聞きながら飲んでると「やっぱり泡盛飲まなきゃなって」って思うんですよね。

紅型も泡盛も琉球王朝文化の本当にいい部分なので、そこをコラボレーションしてあげて紅型の本当に見れない作品を見ながら比嘉さんの話を聞きながら泡盛を飲むという上質な時間を提供するイベントを企画しております。

チケットはちょっと高めの5000円の前売りのチケットがあるので、紅型コンソーシアムのホームページから問い合わせをいただければと思います。

(新里)
文化とか歴史っていうのは真似できないですからね。

 

今後の展望と挑戦

(小渡)
実はこれから観光業もやろうかなと思ってまして。

沖縄の字の物を紹介するというネットワークというのが曲がりなりにもできていて。

いま沖縄って観光バブル、建設もバブルですけど観光客が1000万人超えて。

そんな中で僕らが狙っていきたいなと思ってる富裕層ビジネスっていうのをどうやって作リ込めるかっていうところですね。

そうすると単価も上がってきますし沖縄県としても力を入れてる部分で、そこの受け手としてせっかくこの紅型とか伝統工芸もしくはブルーだったり。

国頭村さんや慶應義塾大学さん、シンガポールの会社や台湾の会社だったり、空港さんに提案をしていたり。

僕らでできることって限られてるので、足りない部分を海外も含めてものを持ってきて技術を持ってきて移転していこうということで取り組ませていただいております。

(新里)
オキコムさんすごいですね。小渡さん楽しそうです。

(小渡)
怒られるんですよ。お前遊んでるだろうって(笑)

(新里)
仕事に夢中になれる時って人生が充実している時だと思います。小渡さんと仕事がしたいって方がいればぜひ小渡さんに連絡してみたらいいんじゃないかと思います。

今後の活躍もすごく楽しみにしてます。今後とも宜しくお願いします。本日はありがとうございました。

(小渡)
ありがとうございました!

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