人生好転ラジオ
FMぎのわん(FM79.7Mhz)
水曜16時〜16時30分
パーソナリティ:下地潤栄

脱法ハーブや危険ドラッグに手を出し薬物依存に陥り自殺寸前まで追い込まれていた時に沖縄へ。沢山の人の支えの中でゼロからの再スタートを切り2018年に15,000人を魅了するイベントをするに至った中山春翠さんの人生好転ストーリーについてお届けしています!

シンガーソングメッセンジャー中山春翠さん

左から潤栄さん、春翠さん

 

潤栄:2018年にも沖縄コンベンションセンターで1万5000人を魅了する大きなイベントがありましたが、これがホールデビューということですか?

春翠:そうです。

潤栄:春翠(しゅんすい)さんとは3年ほど前にソウシロウさんのイベントの懇親会で少しだけお話させていただいたんですが、それ以来ご活躍を見させていただいて、すごいなと思っていました

春翠:ありがとうございます。

潤栄:今実際にどういう活動をされているのかを自己紹介お願いします。

春翠:シンガーソングメッセンジャーとして活動しております、中山春翠(なかやま しゅんすい)と申します。岐阜県出身で7年前に沖縄にやってまいりました。今は沖縄県を中心に全国を回らせていただいて、台湾にもツアーに行くなどの活動をさせていただいています。

主な活動拠点は沖縄南部で、サーフィンと2匹の子猫と2人の子どもと奥さんと、たくさんの家族や仲間に囲まれて幸せな日々を送っております。

薬物依存を更生するために沖縄へ

 

潤栄:今の幸せにつながるストーリーには転換期がたくさんあったと思うのですが、一つ挙げるとしたらなんでしょう。

春翠:僕は7年前の2012年1月16日に沖縄に来たんですが、そのことが何よりのターニングポイントになったと感じています。

潤栄:沖縄に来た目的は何だったんですか。

春翠:僕はアメリカに留学していた時に大麻やマリファナを嗜むようになってしまって、日本に帰ってきてからもずっと使っていたんです。

でもミュージシャンを諦めたくなかったし、捕まりたくなかったので、やめようと思って一旦はやめるんですが、その頃にはもう精神的な依存が始まっていました。

その時に手を出したのが脱法ハーブや危険ドラッグといわれるもので、法の目をかいくぐっているものなので捕まりはしないんです。でもやはり化学物質なので体にも精神的にもすごくダメージがあって、生活がままならなくなってしまったんです。

仕事をすることも人間関係も、そして何より大切にしてきた音楽活動もできなくなってしまって、チャンスもことごとく自分で潰すというような生活になってしまって。生きることも死ぬこともできないような半殺し状態でした。

本当に苦しくて、精神病院にも3回入ったんですがやめきれなくて、何度も死のうと思ったんですけどどうすることもできない。もうお手上げって段階で、両親や周りの友達が「沖縄にとてもいい施設があるよ」と教えてくれて、リハビリに行こうと思うことができたんです。

何をやってもやめられなかったので、正直やめられるとは思っていなかったんですが、沖縄に来て1年半入寮させてもらって何とかそこで絶つことができました。そこが僕の一番の転換期になります。

一番苦しかったのは無力を認めること

 

潤栄:治療をしていく中で何が一番苦しかったですか。

春翠:一番苦しかったのは、『手放すこと、無力を認めること』ですね。

今まで自分の思った通りに生活してきて、全てのことは自分の力でなんとかなるんだと思っていたんです。でも、そう思っているということはつまり薬物も自分でコントロールできると思っているということなんですよね。

僕たち依存症者というのは依存物質、依存対象についてコントロールが効かないので、自分では絶対になんとかできないんです。「自分は薬物依存対象に対して無力なんだ、どうすることもできない」と認めることから治療は始まるんですが、そこを認めることが一番苦しかったです。

施設に入ってやめる仲間もいるんですが、「俺はお前らとはちがう、俺の方が立派な人間だ」と壁を作っていたら人間関係が全然うまくいかなくて、苦しくなって僕は施設で薬を再使用してしまったんですよ。

そこで初めて気づいたんです。

「お前らとはちがうと思っていたのに、そのお前らよりも僕は薬に侵されてコントロールできない、彼らの方がよっぽど僕よりいきいきしている先を行っている人たちなんだな」って。

そこでようやく「助けてください」「なんとかして僕はやめたいんです」と心の底から言えるようになりました。そこまでは苦しかったです。

潤栄:僕の友人にもアルコール依存症の方がいらっしゃるんですが、彼もやはり一定期間やめられたから一杯くらい大丈夫だろう、とまた繰り返していました。春翠さんは再使用してもがき苦しんで、頭を下げて、そこからは治療が進みましたか?

春翠:やっぱり気持ちが変わったので、そこで初めて「やめられるかどうかわからないけど本当にやめたい」と思ったんです。自信はないけどやめられたらいいな、やめたいな、そのために何ができるかな、って考えられるようになって、その教えをスタッフだったり施設長だったり仲間に乞うことができました。

この病気は完治することはないんですが、回復し続けることはできます。

僕もずっと今も施設に通っていますし仲間とフェローシップとっているんですが、「回復し続けるためにどうすればいいですか」と心の底から手を伸ばすことができたのが大きかったなと思います。

 

薬物依存更生、ゼロからの再スタート

潤栄:治療している間はミュージシャンとしての活動は止めていたんですよね。

春翠:施設長にも「一旦手放した方が良い」と強く言われました。立ち直ることができたタイミングでまたやったらいいんじゃないか、焦る必要はないよ、と。でもめちゃめちゃ焦るんですよね。失った時間がいっぱいありますから。でもそれがかえってよかったと思います。

潤栄:もう大丈夫だろうと思ったタイミングというのはどういう時だったんですか?

春翠:正直「もう大丈夫」という感覚は今もありません。ただもう一度歌えるかな、という感覚になれたのは入寮して1年半、その中で徐々に徐々にというかんじです。そして2年、3年経っていくにつれもう一回音楽をやっていきたいと強く思えるようになりました。

潤栄:長い間活動を中止しているとまたゼロからのスタートですよね。まして遠く離れた沖縄の地での再スタートなのでまわりに知っている方もあまりいなかったと思うんですが、どのようにスタートされたんですか?

春翠:僕、潤栄さんに言われるまでそのこと考えたことがなかったんです。本当にゼロからよく頑張りましたよね。

転機となった曲『Beautiful Life』

 

潤栄:まわりにサポートしてくださる方やすごく熱い仲間がたくさんいらっしゃるじゃないですか。それらを引き寄せる魅力というのが春翠さんにあるということだと思うのですが、最初は何をしたんですか。

春翠:僕の中でもう一つターニングポイントになったのが、「Beautiful Life」という曲を書いたことです。

春翠:本当に苦しかった思いや、こうやって生きていきたいという思い、仲間や支えてくれた両親や弟への感謝だったりを歌にすることができたんです。

ずっと十何年音楽をやり続けて好きなことを書いてきたつもりだったんですが、その中に親のこと弟のこと仲間のことって書いたことがなかったんです。

でも一番大切にしていたものがガラッと崩れて自分の中で大きく価値観が変わりました。それまで僕は「NO MUSIC, NO LIFE」だと思っていたんです。

でもそれが全部崩れて一からまた作り直した時に、音楽があって大切なものがあるんじゃなくて、人生があってその中に大切な家族があって友達がいて仲間がいて、その横に音楽があるだけなんだと気づきました。

別に音楽がなくなったからといって不幸になるわけでも生きていけなくなるわけでもない。「NO LIFE, NO MUSIC」だなと思えるようになって、そこからすごく変わったと思います。

そういう経験を通して「Beautiful Life」が生まれて、自分の曲に自分が背中を押してもらったというかんじです。

潤栄:不幸だとか満たされていない中で、支えてくれている家族や周囲に目を向けた時に元々そこにあったと気づくことはすごく大きいですよね。当時の活動の中心は沖縄だったんですか?

春翠:はい。回復を続けていくためにも仲間の存在がとても大きかったので、沖縄でやっていこうと思いました。元いた場所に帰ると元に戻ってしまう人が多いんですよ。

出会いが出会いを生んでつながりが本当に増えて、地元に帰る理由よりも沖縄に残る理由の方が増えていって、地元に帰って音楽活動をやるというより沖縄に根をはっていけたらと思ったんです。

全国ツアーで伝えていきたいこと

 

潤栄:沖縄での活動がどんどん広がって、今ではシンガーソングメッセンジャーという肩書で全国ツアーにも行かれているんですが、ツアーでは何を一番メッセージとして伝えていらっしゃるんですか?

春翠:今までは「Beautiful Life」のような、逆境があっても乗り越えていけるよというメッセージを伝えていたんですが、最近は変わってきていて。幸せに生きていくためにはこう考えていったらいいんじゃないか、と僕が提案できるものを伝えるようになってきています。

幸せって何かなという問いかけや、もちろんこれが唯一正しい答えということではなく、色んな経験を経て僕がたどりついた現時点での答えはこれだよ、こうやって生きていたら幸せになったよ、ということを今は届けています。

潤栄:多くの方が孤独感や閉塞感で苦しんでいて、壁にぶつかった時に越えられないんじゃないかという不安の中で孤独を感じた時により苦しさが増すと思うんですが、そういうことを乗り越えてきた春翠さんの体験やメッセージに込めた想いを聞いて、全国で力づけられている方が多いんだろうな、と今日はお話を聞いて感じました。

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